大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(ラ)408号 決定

よつて判断するに、(一)、記録(第一九六丁以下参照)によれば、相手方一藤木重治が昭和二十四年二月十一日抗告人え貸付けた金六十万三千円の貸金並にこれに対する利息損害金債権を競売申立の基本債権とし、これが担保の為め設定した抵当権の実行として、昭和二十六年八月三十日原裁判所え本件競売の申立をしたことは明かであるところ、記録第三一一丁以下の関係書類に徴するときは、相手方一藤木重治は、これより先、昭和二十四年三月十七日右債権並に抵当権を相手方梅津仲次郎え譲渡した事実が認められる。従て、前記競売の申立は、権利者でない者からの申立であるから、不当であり、許すべからざるものであつたことは、明かであるが、記録第三〇九丁以下によれば、梅津仲次郎は右事由を具申して本件競売手続の受継を申立て、原裁判所も亦右申立を採用して、その後の手続に於ては、梅津仲次郎を債権者並に抵当権者として手続を進め本件競落許可決定を言渡したことが認められる。然らば、本件競売手続は、右受継により、結局正当の権利者の権利の実行としてその要件を具備し、従前の欠点は補正されたものとして爾後適法となつたものと認むべく、右手続が違法であるとの抗告人の主張は採用しない。

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